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峠に棲む鬼「イラスト分析19」・・・正常位4 [峠]

さてさて、このイラストご紹介シリーズ正常位編も4回目となりました。
今回の麻紀子の相手は関東製薬秘密組織に所属する組織員(名前は不明)です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の129話のイラストです。

あらましはこうです。
新納辰吉の性に仕えた麻紀子は地下牢に戻されます。
その途中で、麻紀子に発情した組織員に襲われ、とっさの判断で麻紀子は犯されるのを回避します。
口腔性交で男を満足させることで、膣に仕込まれたパラフィンを発見されずに済むのです。
イラストはその際の組織員と麻紀子を描いたものです。

イラストの組織員は黒い服を着て麻紀子に乗りかかっています。
麻紀子は服を着たまま男の下で横たわっています。後述から推測するに、麻紀子の着ている服はセーターでしょう。
確認できませんが、二人とも下半身だけ裸になっていると思われます。
そして本文では、麻紀子は男に口腔性交で仕えたことになっていますが、正常位で犯されているようです。

本文とイラストの内容がこれだけ違うのは、「峠に棲む鬼」だけでなく、西村作品ではかなり珍しいことです。
逢魔麻紀子ファンとしては、麻紀子が口腔性交するそのものずばりのイラストを見てみたかったのですが、新聞紙のイラストとはいえ、そのものずばりを描くことは当時はまだ難しかったのかなとも思います。
それでいて、日刊紙なので、読者サービスとしても、エロスのイラストも必要だったと言ったところでしょうか。
「第11章 新たな敵 204話」の野萩広子も「口を開けている広子の貌のイラスト」だけで、口腔性交を表現しているくらいですので。

では、本イラストは別の場面、もしくは別の男を相手にしている麻紀子なのかというと、その可能性は低いでしょう。
直前にセックスした新納辰吉とは年格好が異なっていますし、そのあとはというと、中垣に犯される場面は2話も後ろで、その話のイラストを前倒しする理由は見あたりません(そこにもちゃんと、麻紀子のイラストがあり、状況が全く違う)。

色々な条件を考えますと、本イラストはまさに上記場面を表しているモノと断定できます。

さて、イラストの男は目を閉じて、顔をゆがめ、はげしく動いている真っ最中のように見受けられます。ひょっとすると、クライマックス直前かもしれません。
対する麻紀子はというと、こちらも目を閉じて貌をのけぞらせており、貌の表情などからすると、かなりのクライマックスにいるのではないかと思われます。
いまにも男がはてて、うめきを洩らすのではないかと思うほどの臨場感が本イラストから感じられます。

本文の状況とは少々異なりますが、この時点での麻紀子が置かれている様子を確認できる貴重なイラストです。
Scan10128-1.jpg

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: -



峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: -



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峠に棲む鬼「イラスト分析18」・・・正常位3 [峠]

さて、このイラストご紹介シリーズ正常位編も3回目となりました。
今回も正常位編ですが、麻紀子の相手はご存じ、新納辰吉です。
ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の128話のイラストです。

あらましはこうです。
竹生島に幽閉された新納は脱出するため、仲間を捜すため、奴隷の麻紀子に接触します。
麻紀子の口から仲間が数名いることを知り、彼らの自由を奪っている足枷の鍵を作るのです。
その接触の課程で、新納は麻紀子を一度、犯します。

イラストの麻紀子はベッドに横たわり、その上に横たわっているのが裸の新納辰吉です。
そして、麻紀子は下半身を裸にされ、その尻を新納がのぞき込みながら、右手で撫でています。

新納は立って、無言で麻紀子のジーパンを脱がせた。下半身を裸にして、ベッドに押し倒した。
麻紀子は瞳を閉じて、足を開いた。事実、新納はすぐに掌を陰毛に当ててきた。大きな掌だった。陰毛をしばらくなで、そのつぎには性器を愛撫しはじめた。
そうしながら、乳房を口に含んだ。
やがて、新納は裸になって、麻紀子に乗ってきた。
新納はことを急いだ。
麻紀子にとっては、そのほうがありがたかった。一刻でも早く済ませてほしかった。
男根が、体に入った。
新納は上体を倒して、麻紀子を掻き抱いた。
「よく聴け」
耳もとでかすかな声がした。

の場面です。

この時点では、新納は本心を明かしておらず、鬼無村事件の元凶が新納だと麻紀子は思っています。そのこともあり、麻紀子は目を閉じたままで「さっさと終わらせろ」という態度で、目を閉じたままマグロ状態で寝ています。
新納の本心を知ったこの直後の悶え状態とは真逆の冷めた雰囲気が、かなりの真実味を帯びたイラストです。
実際、気分が乗らないときの麻紀子のセックスはこんな感じなんでしょうね。

一方、新納は五十歳を超えた研究者なのですが、かなりノリノリで、麻紀子に挑みかかっています。
本文でも

「この女が、欲しい」
六人の中では、麻紀子がずばぬけて美しかった。どうせ抱くのなら、容貌肢体の美しい女がよかった。

と、歳の割には贅沢な本音をぶちまけています。
残りの人生で「できる回数」を考えたら、二十代の若者のように「できるなら、顔はあんまり気にしない」的なノリにはなれないのでしょう。

以外や以外、新納は腕や肩の辺りの筋肉がなかなかのマッチョぶりです。
竹生島に閉じ込められた新納は、おそらく研究の合間の暇な時間に息抜きで、筋トレで体を鍛えていたのだと思われます。
最近のことばで言うと、細マッチョでしょうか。

今回も、麻紀子は最後には新納に「いかされて」しまいます。
夫の真庭が地下牢で悶々としているのを知っていながら、「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」と逆におねだりしたり、調教された奴隷女であることを隠そうともしません。
「ああ、博士。わたしを許して、あッ、もう、わたし-」と、本来なら夫に許しを乞うところを新納にそれを求め、泣きながら、昇りつめているのです。

この「ゆるして」の意味するところですが、

①自分だけ愉しんで、先にいってしまって、ごめんなさい。
②こんなときに、いくどころじゃないのに、私、はしたないから、いっちゃった。ごめんなさい。
③もっと長く弄んで(愉しんで)ほしかったのに、先にいっちゃって(終わっちゃって)ごめんなさい。

と、いくつか考えられますが、おそらくは③でしょうか。

初めの頃、麻紀子は「女は、犯されることに快感は感じない。」と考える氷の女であったのが、主人たちの調教の賜物で、男根の味をたっぷり仕込まれ、犯されるたびに絶頂に昇りつめる体にされてしまいました。

自分では望んでいないのに、主人たちの責めで絶頂を究めてしまう。男根に征服される。
それをみた主人たちは征服欲を満足させる。
ふたたび、主人たちは麻紀子に挑んでくる。
征服される。
それが数十回も繰り返された結果、この時期の麻紀子は、もう立派な性交奴隷(男根中毒・セックス依存症)になっています。

「わたしに、博士のを、口で愛撫させてください」という言葉は、どうすれば男が喜ぶのかを知らなければ出てくるものではありません。
また、「男根が汚い」とは「もはや」これっぽっちも考えておらず、「大好きな(愛おしい)モノ」と考えているからこそ、口に含めるのであって、このような台詞が自然と出てくるのでしょう。

今回も、隠された真実が暴かれた非常に象徴的なイラストでありました。
Scan10127-1.jpg

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: -



峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼「イラスト分析17」・・・正常位2 [峠]

今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第六章 虜囚」の105話のイラストになります。
これは
「関東製薬の秘密組織に拉致監禁された麻紀子が、脱走を図るものの失敗し、中垣に犯され、薬で眠らされる。
目覚めると、そこには社長の倉田恵治がおり、実は倉田が鬼無村事件の黒幕だったということがわかり、麻紀子はその場で犯される」という場面のイラストです。

イラストでは、素裸でベッドに寝ている麻紀子の上に素裸の倉田がのしかかり、話しかけています。
麻紀子の視線は倉田ではなく、宙を眺めており、倉田を見るのを避けているようにも見受けられます。
鼻筋がきれいに整った麻紀子の美貌と、豊かで美しい乳房がはっきりわかる、とても貴重な一枚です。

麻紀子はベッドに入った。倉田が裸になって入ってきた。倉田は麻紀子の太腿を両脚でからめとった。掌が乳房を握った。それだけで、呼吸が荒くなっていた。惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
麻紀子は悪寒を溜めていた。
「提案があるのだがね」
ゆっくり、乳房を揉みはじめた。

の場面が本イラストです。

この場面で、倉田は麻紀子の貌を見ながら、麻紀子を弄んでいます。
それに対して、麻紀子は思いっきり視線をそらせて、倉田を心底から嫌がっているのがありありとわかります。
しかし、この時の麻紀子はすでに「大きい男根」が大好きな奴隷女になっています。
そして、それを自覚しています。
中垣同様、この倉田にも平手での折檻を受けた麻紀子は、「倉田をご主人さまだと思う」モードのスイッチが入り始めたのが、この頃なのです。
従って、倉田の愛情籠もった愛撫もあり、このあと最後にはいつも通り「いかされた」ものと思われます。
それは、竹生島で、奴隷の坂本に犯された際、

「ああ、わたし、いいわ」
自然に声が出た。主人たちに較べるとどれほどかやさしい責めだった。

と、やさしい愛撫や責めには、「身」も「心」も奴隷となった麻紀子には耐えられないからです。
そしてこの際に、麻紀子を征服したことで、倉田のつぎなる目的が変わったのでしょう。

倉田やその他の主人たちは、麻紀子の性器そのものよりも、麻紀子の精神を破壊することに興味をおいていた。

の一文にもあるとおり、以降の倉田は「麻紀子をセックスで苛め抜くことで、精神を破壊しようとする」ようになるのです。
Scan10103-1.jpg

さて、ここで倉田が麻紀子にどれほど惚れ抜いていたのか、如実にわかるイラストがあります。
それは「峠に棲む鬼」東スポ版「第一章 消えた村」の15話で使われています。
それは、鬼無村事件が起きた現場を、麻紀子を心配した倉田恵治がヘリで訪れる場面のイラストで、非常に有名であり、ご存じの方も多いと思われます。

「ありがとう。それで、ここまできた甲斐があった。わたしは……」
倉田は語尾を濁した。
そこから先の倉田のことばはわかっていた。視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけがわかっていた。

の場面です。
イラストの麻紀子は素裸で、正座しています。
その背景には、倉田の顔のアップがあり、両目が粘い視線で麻紀子を見ています。
麻紀子は右手で乳房を、左手で股間を隠そうとしており、正座をしているのは尻を極力見られないためもあるでしょうし、「狼に差し出された無力な餌ウサギ」が体を硬くして蹲っている様子を表したモノともいえます。

どれほど倉田が麻紀子に惚れていたのか(麻紀子をいつも肉欲の視線で見ていた)が明確にわかる、非常に象徴的な内容となっています。
Scan10014-1.jpg

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
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峠に棲む鬼「イラスト分析16」・・・正常位1 [峠]

さて、本日からは「峠に棲む鬼」東スポ版で使用されている「正常位」イラストを順次ご紹介したいと思います。

西村先生は、「セックスにおける基本体位は後背位」と思われていたようで、それ以外の体位は、作中ではあまり使われていません。
事実、「峠に棲む鬼」徳間文庫版の下巻巻末の「俳優 原田芳雄氏との対談」でも、「これだけは頑固でいこうと思って(笑)。」と先生は頑固におっしゃっています(笑)。
そのため、本作においても後背位以外の体位イラストを見つけることが難しいのですが、今回は、「第六章 虜囚」の93話のイラストをご紹介したいと思います。

本イラストも、今年の3月10日に一度、「逝き貌」としてご紹介したのですが、東スポ版における「正常位」ベスト1と思われ、改めてご紹介する次第です。

3月10日では、

②峠に棲む鬼「東スポ版」第93回 「第六章 虜囚」
・・・「男は猿に犯させるといった。麻紀子が嘆願すると、ベッドへ引き倒した」の説明コピーとともに掲載されている「男に正常位で犯されて貌をのけぞらしている麻紀子」イラスト。
このイラストでの麻紀子は「両手でシーツを掴み、頭がベッドから床に落ちそうになっている」。
初見では「男に激しく突かれてベッドから落ちそうになっている」のかと思ったが、この場面では、「男に正常位で犯された麻紀子が絶頂を極め、失神している」ことが記述されているため、逝った瞬間か、あるいは逝っている最中の麻紀子の様子を表しているものと推測される。
上記①と異なり、逝き貌と裸身を同時にみせている、「男が麻紀子の両膝を持ち、足を拡げさせ犯している」構図が秀逸である。

と述べさせて頂きました。

改めてご紹介しますと、本イラストは「関東製薬の誘拐組織にふたたび拉致監禁された逢魔麻紀子が、十数人の組織員に来る日も来る日も、凌辱されつづけている場面」になります。
この日も、麻紀子は組織員に性器を弄ばれてから、正常位で犯されます。
イラストはその凌辱された瞬間を描いたものです。

この少し前に、麻紀子は同じ組織員に後背位で犯され、絶頂に昇りつめたばかりでした。
男の男根が大きくてすばらしいと泣きながら昇りつめた麻紀子でしたが、二度目のセックスの正常位で、今度は失神してしまいます。


男が乳房を揉みはじめた。
やがて、男は完全に勃起した。ゆっくりと、麻紀子に乗ってきた。麻紀子は足を拡げて、迎え入れた。そうしただけで、何か熱い棒に似たものが脳裡をかすめた。
男はゆっくり、焦らずに腰を使いはじめた。股間を、火の棒が灼いていた。
「ああ、ご主人さまッ」
麻紀子は、男の胸にしがみついた。
わけがわからなくなりはじめていた。男の一突きのたびにすーと気が遠くなりそうな快感が湧いて出るのだった。
男は同じリズムを保った。小さな気泡がつぎつぎと男の男根から生じて麻紀子を頂点に誘っている。気泡は脳裡の暗い海面に浮かび出て、つぎつぎと、弾け散った。
その速度が速くなってゆく。
気泡は際限もなく湧いた。
麻紀子は悶絶した。

の場面です。

よほど、この男の男根が気に入ったのでしょう。
あるいは、十二、三人に犯されたところで、体が凌辱に馴れてきたのかもしれません(その前の男たちを入れると二十人ほどか)。
この男以降の麻紀子は、犯されるたびに、快感を感じるようになります。
そして、「大きい、すばらしい」と犯されて快感を訴えているように、麻紀子は大きくて逞しい男根が好きであることがわかります。

こののち、麻紀子は男の睾丸を握りつぶし、入手した棒を使って脱走を図りますが、再度、中垣に捕らえられてしまいます。
そして、それ以降、麻紀子は自力で脱出を試みることも、棒を使うことも控えてしまいます。つぎに棒を駆使して闘うのは、なんとエンディングに近くなってようやくです。
この麻紀子の豹変ぶりはいったいどうしたことでしょう(ビフォーアフター風に)。
一つの推理としては、「組織員に犯され感じた快感が忘れられない」、あるいは、「失神するほどの快感を与えられて、男根が大好きになった」等の理由により、麻紀子が心底から奴隷に堕ちることになったと考えることもできるわけです。

それでは、なぜ、このときの麻紀子は男たちを半殺しにしてまでも脱走を図ったのか。
大好きな「大きい男根」のご主人さまを、棒で叩きのめしたのでしょう。

設定をみてみると、麻紀子はとてもプライドの高い女であることがわかります。
例えばそれは、初めて真庭とセックスをした夜の、そのあしらい方をみてもわかります。麻紀子は、自分の望み通りに行動しない男は「否定・無視・放置」するのです。
それほどプライド高い麻紀子が、実は自分が「男根好き、犯されるのが好き(マゾヒストだった)」という事実に直面し、それを無理に否定するがために起こした行動が、この脱走劇だったとは考えられないでしょうか(私ともあろう女が、そんなはずはない→現実を受け入れない→現実逃避→現実破壊→あれ?上手くすれば脱出できるかも?)。

「麻紀子は男根をみた。萎縮していた。みつめていると、急に憎悪が湧いた。どこから湧いたのか、麻紀子にも唐突すぎてわからなかった。男の奴隷になって性欲を体から貪婪に絞りだしたせいかもしれなかった。」

の場面がそれです。

しかし、麻紀子はすぐに中垣に捕らえられ(「奥義を究めた武芸者」のプライドすらズタズタにされ)、反抗してもこの男には敵わないのだと思い知らされます。
棒で敗れ、はげしい平手打ちの折檻を受けて、「男根が好きなこと」も、「犯されるのが好きなこと」も、「自分が実はマゾヒストだった」ということも、ようやく受け入れるのです。
「真実」を受け入れたことで精神が安定したのでしょう。以降は、麻紀子は人が変わったように大人しくなります。

唇を噛んで、耐えた。麻紀子はおそれていた。快感が訪れないことを、祈った。いつ殺されるかわからないが、死ぬ日までこうして、男の好きにされる。屈辱に耐えながら、その屈辱から喜びを得る女の体が、あさましかった。
脳裡の暗い海に何かが訪れつつある気配を、麻紀子はみつめていた。

の場面がそれを象徴的に表現しています。
そして、以降は自分からは決して反抗せず、主人たちの命令には絶対服従するようになります(坂本のときは、麻紀子自身が言っているように、目覚めてしまった肉欲に勝てなかったのでしょう。麻紀子をそんな女に調教したのは、他ならぬ倉田恵治たち主人なのですが・・・)。

だが、逆らえなかった。逆らっても無意味だった。棒がなければ、男の力には勝てはしないのだった。どれもこれも殺し屋じみた男たちだからなおさらだった。
いずれは殺されるーそれは、わかっていた。

という心情は、以降の麻紀子をずっと支配しつづけるのです。
その意味では、本作の転換点でもあり、麻紀子の性癖の転換点になったこの正常位イラストは非常な力作として描かれています。
Scan10091-1.jpg

余談ですが、生みの親である西村先生の意向に逆らい(笑)、この組織員はなぜ正常位で麻紀子を犯したのでしょう。
「さまざまな体位で犯された」といった表現が作中に使われていますが、具体的な描写をすることで、表現の幅を持たせたかったのでないかと、個人的には考えています。
また、読者サービスという点でも、見逃せないことろです。
正常位の責めで麻紀子が失神したあと、男は体位を変え、後背位ではてていますので、「最後はきっちり寿行流で抑えて」います。


峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
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峠に棲む鬼「イラスト分析15」・・・後背位7 [峠]

さて、今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第11章 新たな敵 210話」になります。
今回で「東スポ版 麻紀子 後背位」のご紹介は終了です。
長らくのご静聴(ご静読?)ありがとうございました。
ご紹介できなかった「後背位」イラストはまだまだ他にもあります。
さらには、その他のイラストも秀作揃いですので、西村ファンであれば、大きな図書館で東スポバックナンバーを是非一度ご覧頂きたいと思います。
その手間暇をかけても充分に元が取れること、請け合いです。
そして、数々のすばらしいイラストを作画頂いた安岡旦先生には、ファンとして心から御礼申し上げます。

さてここは、逢魔麻紀子がふたたび組織に捕らえられ、新納辰吉の隠れ家を自白するよう拷問される場面です。
麻紀子は捕らえられてすぐに中垣に犯され、そのあとつづけて七人に犯されてしまいます。
「組織員は全部で二十人いるから、二十回は犯されることになる」と、麻紀子は犯されながら考えていました。

イラストは、

洗い終わると、男は麻紀子を別の部屋に連れ込んだ。
そこに野萩広子がいた。野萩広子も後ろ手に縛られていた。素裸で布団にうつ伏せに転ばされていた。
中垣明を含む、数人の男がいた。
「一緒に、そこに寝ろ」
中垣が麻紀子に命じた。
麻紀子は、野萩広子の傍にうつ伏せた。
「二人とも、なんともいえねえすてきな尻だぜ」
だれかが、笑った。
「そう、みごとな尻だ」
中垣が受けた。

の場面になります。

麻紀子は素裸で後ろ手に縛られ、布団にうつ伏せになっています。
豊かで形の整った尻が非常に魅力的で、尻の豊かさとウエストの細さの対比が非常に魅力的な裸身です。
この格好をすることで、麻紀子の尻の割れ目が深いことがわかります。
後ろ手に縛られたままでのうつ伏せは、非常に苦しい体位です。
麻紀子もそのせいか、布団に対してわずかですが体をねじり、左の膝で体重を支えて苦痛から少しでも逃れようとしています。
そして、その麻紀子の上半身の向こう側に、これまた素裸で縛られた野萩広子の背中から尻にかけての姿をわずかにみることができます。

この場面で、麻紀子は父と新納博士の隠れ家を自白するよう、セックスで拷問されています。
八人目に犯されたあと、野萩広子と並べられ「自白せねば肛門性交する」と宣告され、屈服して自白することを表明するのです。
ただ、その少し前にも、麻紀子は男に犯されながら「隠れ家を自白しよう」と考えていたので、中垣の肛門性交宣告は単なるきっかけでしかありませんでした。
麻紀子にとっては「肛門性交されてしまうから、仕方なく告白するのだ」という、自分を納得させるちょうどいい言い訳ができたと思ったことでしょう。

というわけで、もうすでにこの時点で、麻紀子は中垣明に屈服していたわけです。
もしかすると、麻紀子は捕らえられた時点で、いつ自白するか、着地点を考えていたかもしれません。
麻紀子は元々中垣明の奴隷だったわけですから、中垣明に犯され、「昔のご主人様の味」を体が思い出したときに、父親の命と中垣の味を天秤にかけ、その結果、「身」も「心」もふたたび捧げるつもりになったという想定も成り立ちます。
中垣の男根の味が忘れがたくて、奴隷に戻りたくなったのかもしれません。

以前、麻紀子は倉田にこう言いました。
「父と夫を殺して、あなたに忠誠を尽くす女になれと、おっしゃるのですか」
このときの麻紀子は「まだまだ完全には」男根の味に目覚めていなかったのでしょう。
しかし、その後の男たちの凌辱によって、麻紀子の精神は正反対にねじ曲げられてしまったのです。

あるいは、麻紀子は絶世の美女で、かつ大企業の社長秘書をするような女性ですから、相当に計算高かったことでしょうから、
「何もされないうちから喋っては、プライドが許さない。かといって、いつまでもやせ我慢していると、ひどいことをされるかもしれない(痛いのや怖いのはイヤ)」
・・・みたいな(笑)計算をしていたのかもしれません。

いずれにしても、今回の「着地点へのトリガー」は「中垣に肛門性交を強要されること」だったわけです。
それでもなお健気に懸命に耐えようとしている野萩広子に対して、麻紀子は「うしろめたかった」のではないでしょうか。

「いいのよ。いうしかないわ。いずれ、吐かせられるのよ。どんなことをしてでも、このひとたちは、いわせるわよ」

と、「自分に対する言い訳」を野萩広子に喋っています。
あるいはひょっとすると、「初めに痛い思いをするのは私なんだから、あなたは黙ってなさいよ。決めるのは私よ」的な、高飛車な言葉だったのかもしれません。

この出来事は彼女たちの性格がよくわかるエピソードです。
野萩広子は「健気に我慢強く、男に尽くす(色白で、純朴な)」タイプ。
逢魔麻紀子は「プライドが高くて高飛車だけど、計算高いから最後には男に媚びちゃう(でも絶世の美女で、名器」タイプ。
と、いえるかもしれません。
嫁さんにするのはどちらがいいでしょうね(笑)。
うーん、永遠のテーマですね。
Scan10217-1.jpg
★著者:安岡旦
★販売元:東京スポーツ新聞社
★この画像は、作者、出版社などの原権利者が著作権を保有しています。
★この画像は、純粋に作品の紹介を目的として、引用しています。
★画像使用に対し、原権利者からの削除指示がある場合は即座に削除します。
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峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

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峠に棲む鬼「イラスト分析14」・・・後背位6 [峠]

今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第九章 西独」の154及び155話のイラストになります。
これは、西独ヘルバルト社に拉致監禁された真庭が脱出を試みたものの捕らえられ、「みせしめ」に妻の麻紀子が凌辱される場面です。
イラストは「クラインが麻紀子のパンティを引き下ろし、素裸にしようとする」場面と、「床に四つん這いにされた麻紀子がクラインに後背位で犯されている」イラストの二枚になります。

まず一枚目のイラストですが、

「それが終わると、ヨーゼフ(東スポ版ではクラインではない)はその場で麻紀子のセーターを脱がしにかかった。
ジーパンを脱がされた。パンティも取られて、その上に手錠をはめられた。」

の場面を表したものです。

このあと、クラインは麻紀子を立たせたまま、尻から性器と股間を舐め、数分間、愛撫をしつづけます。
麻紀子の尻の割れ目(性器)をみているクラインの表情が「捕らえた町娘をどう料理してやろうかと舌なめずりする悪代官」的卑猥な感じで、いまにも麻紀子の尻の割れ目に貌を埋めそうな構図と併せ、本イラストに非常な臨場感をもたらしています。
拉致してきた当初から麻紀子を卑猥な目で眺めていた(目で犯していた)クラインですが、いよいよ「町娘を我がモノにできる」期待や興奮度が、「おのれの手でパンティを脱がそうとする」行為などからも読み取ることができます。

クラインにパンティを脱がされ、バランスを崩したのか、麻紀子は思わず右手を床につくような仕草をしており、小説本文にないこのような現実的なイメージは、クラインの卑猥な表情と併せ、本作をより深く探求する格好の材料となっています。
Scan10154-1.jpg

さて、つぎに二枚目のイラストですが、

「ヨーゼフ・クラインは麻紀子を這わせた。
その体位は四つん這いであった。
麻紀子は床に這わされた。さっきと同じ格好だった。
ヨーゼフの男根が尻にあてがわれた。しばらく擦っていて、ゆっくり押し込んできた。
麻紀子は背をそらせた。臓腑にあたりそうなところまで、それは届いていた。
ヨーゼフはしきりに何かをいっていた。
両手で麻紀子の尻を抱えていた。
スローモーな突きたてがはじまった。
麻紀子は肘をついた。」

の場面がまさにこのイラストです。

麻紀子はこの頃には、男たちの凌辱に体が完全に馴らされていました。
そのため初めての相手であるにもかかわらず、クラインの執拗な愛撫に「するどい歓喜」と「失禁しそうなおびえ」を感じ、十分ほどの口腔性交をさせられたときには、麻紀子はすっかり濡れ濡れの受け入れOKの体制になっていました。
愛撫の最中に思わず声を洩らしたことで、クラインにそのことを見抜かれていたと思われます。

本文にはありませんが、男根を愛撫させられていたときには、麻紀子の脳裏はすでに奴隷モードに切り替わり、真庭の前で倉田に犯されたとき同様、体が疼いていたことでしょう。
ひょっとすると、長すぎる口での奉仕に我慢ができず、男根を愛撫しながら、挿入を懇願するうめき声を出していたかもしれません。

「クラインはなかなかやめさせてはくれなかった。」の一文は「早く入れてほしいのに入れてくれない」と解釈することもできますし、「クラインの男根が尻にあてがわれた。しばらく擦っていて、ゆっくり押し込んできた。」は、麻紀子の反応を愉しみ、クラインが焦らしていると解釈することもできます。
そう考えると、そのつぎに来る麻紀子の反応にも納得がいくわけです。

本文にもあるとおり、倉田の男根はなかなかの尤物だったと思われ、麻紀子を散々に男根で弄んだ中垣も同様だったのではないでしょうか。
それまで麻紀子を奴隷にしてきた主人たちがそこそこの巨根揃いだったと仮定すれば、クラインの男根がさらなる巨根でも、名器の麻紀子がその巨根をすんなり受け入れた(背をそらせて性器を差し出した)ことはそれほど不思議ではありません。
このとき、クラインの巨根の歯ごたえに麻紀子は喜びの声を洩らしたにちがいありません。
事実、麻紀子は痛がらず、挿入されてすぐに「クラインの男根がどうにもならない尊いものと思っている」からです。

巨根で股間を完全に占領され、麻紀子は「女は男の、人間は人間の奴隷になり得る生き物だということを、歯を喰いしばりながら」思い知らされていました。
このときの麻紀子は、クラインと、その男根に「心」も「体」も支配された、完全な奴隷でした。
「死ぬまで、クラインの男根の奴隷でいること」を、この瞬間は受け入れていたわけです。
イラストの麻紀子はクラインに向けた尻を高くかかげ、まさしく「差し出した」格好をしています。
ご主人さまに性器を差し出して、それを使って頂くことで許しを乞うている、あるいは、「身」も「心」も完全に屈服したことを示しているのです。

その「ご主人さま」であるクラインの巨根の責めで、「奴隷」の麻紀子はすぐに絶頂に達します。前述の「クラインの男根がどうにもならない尊いものに思えた。」がそれです。
このときのクラインの目的は、麻紀子を「いかせて」征服することでしたので、そのとき麻紀子に抵抗する意志があったとしても、結果は同じだったでしょう。
この時点で「犯される」ことや「男根」が好きになっていた麻紀子には、クラインの巨根の責めには堪えられるはずもなかったのです。

麻紀子の反応に、クラインは征服欲を存分に満足させたと思われます。
そして、悶絶した麻紀子の裸身を見下ろしながら、おそらくクラインも悠々と膣に射精したのです。
倉田や中垣たち同様、クラインにとって、その射精によって(射精をもって)麻紀子との主従関係が成立する(あるいは、家畜への胤つけが完了する)からです。

本イラストはその際の麻紀子とクラインの様子がわかる、非常に秀逸なものとなっています。
Scan10155-1.jpg

余談ですが、「身」も「心」も征服し、麻紀子を完全なる奴隷としたことに満足したクラインは、つぎの凌辱では目的を変えています。
麻紀子の反応を愉しむことより、名器の性器を味わうことに集中しています。
思えば倉田や中垣たちは全く逆でした。
「倉田やその他の主人たちは、麻紀子の性器そのものよりも、麻紀子の精神を破壊することに興味をおいていた。」の場面です。
東洋人と西洋人の精神構造の違いによるものなのか、非常に興味深い場面です。

★著者:安岡旦
★販売元:東京スポーツ新聞社
★この画像は、作者、出版社などの原権利者が著作権を保有しています。
★この画像は、純粋に作品の紹介を目的として、引用しています。
★画像使用に対し、原権利者からの削除指示がある場合は即座に削除します。
★掲載画像の再利用(複製・転載・プリント)は固くお断りします。

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: -



峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼「イラスト分析13」・・・後背位5 [峠]

今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第七章 孤島」の131話のイラストになります。
この場面は、「入院中の逢魔高時を強制的に退院させるため、真庭と麻紀子に退院の手紙を書くよう、倉田が命じている」ところになります。
麻紀子はそのすぐあとに、中垣明に犯されるのですが、イラストはその場面です。

中垣明が呼ばれて入ってきた。
中垣は無造作に、逢魔麻紀子と真庭保行(東スポ版では正之ではない)を裸にした。
麻紀子が床にうつ伏せにされている。中垣が尻から股間に手を差し込んでいた。中垣も裸になっている。
倉田は麻紀子を嬲る中垣をみながら、しだいに真庭の口の中で勃起していた。
真庭は麻紀子に並んで腹這った。
麻紀子の尻には中垣が乗っていた。
中垣の動きが速くなっていた。
倉田は舐めさせながら、麻紀子を責めつづける中垣をみていた。
中垣が麻紀子の尻を掴みしめて、はてた。

の場面です。

イラストの麻紀子は素裸で、床に這わされています。
後ろ手に縛られ(明確な記述はないのですが、同じ場面で真庭は手錠を後ろ手に入れられているので、おそらく麻紀子も同様と思われます)目を閉じて、快感に悶えるか苦痛に耐えるかのように顎をのけぞらせ、体をよじっています。
表情や体の動かし方から推測する限りでは、中垣に犯されている最中の麻紀子ではないかと考えられます。

この場面で、中垣は麻紀子の性器を愛撫してから尻に乗っています。
数々の記述からの推測ですが、中垣はなかなかのテクニシャンのようです。
麻紀子が初めて拉致監禁された際も、中垣は麻紀子の性器を愛撫していますが、その場面でも麻紀子が快感を感じていた記述がなされています。
テクニシャンの愛撫を施してから尻に乗ったわけですから、素直に考えれば、麻紀子の受け入れ体制を確認したのちに尻に乗った(濡れ具合を確かめたのちに挿入した)と考えても差し支えないと思われます。

そののちの後背位での責めですが、名器である麻紀子の感触を愉しむかのように、中垣は倉田との会話を凌辱と平行して長々とつづけ、最後には悠々と麻紀子の中に射精しています。
この頃の麻紀子は奴隷生活が数十日にも及んでいることもあり、もはや男根に体が馴らされています。犯されるたびに性の喜びを感じている記述がなされています。
明確な記述だけでも、組織員の男、中垣明、奴隷の男、倉田恵治、そして新納辰吉です。
こうなると、もはや麻紀子は「セックスが好き」、「男根が好き」、「犯されるのが好き」な体に開発されたといえますが、それにもかかわらず、このときに、麻紀子が声を出して悶える記述がないのはなぜでしょう。

二つの理由が推測されます。
一つ目は、新納辰吉との接触により、彼の手引きで竹生島を脱出できるかもしれないとの希望がでてきたことです。
そのため、真の奴隷だった麻紀子に主人たちへの反抗心が甦り、「奴隷じゃないんだから、男根の責めに屈服するのはイヤ」と思ったのではないでしょうか。
つまりは、人間としての矜恃が復活したのではないかと思われます。

そして、二つ目ですが、このとき中垣は麻紀子とのセックスの最中にも関わらず、まるで存在しないかのように倉田と会話をつづけていました。
このときの麻紀子は、中垣にとって性交器具そのものでした。中垣には「麻紀子の膣」さえあればよかったのです。
麻紀子ほどの女が「道具扱い」、「物扱い」です。奴隷女ですから麻紀子の膣に射精することは「公衆便所に小便をする」かのごとく扱いだったのです。あるいは、家畜でもある麻紀子への射精は「家畜への胤つけ」ともいえるのかもしれません。

麻紀子は名器の持ち主です。
普通であれば、行為の最中に中垣がそのことに触れてもいいと思われるのですが、現実的にはそれは無視され、中垣は倉田との会話に夢中です。
ただ、実際は中垣は存分に愉しんでいたことでしょう。しかし、表面上、それを全く見せなかったのです。
そして、「おまえは性器具でしかないのだ」と、麻紀子の脳裏に刻み込むための行為、それが麻紀子を無視して倉田と会話しつづけることだったと思われるのですが、それにより、「より深い」屈辱を麻紀子は感じ、意地でも感じる素振りをするわけにはいかなかったのです。

しかしながら、麻紀子の体は主人たちの凌辱に馴らされています。
長い奴隷生活で、男根の味を、その威力を存分に脳裏と体に刻み込まれてしまっています。
上記の理由により、麻紀子は「男根のすばらしさ」に喜びの声を出したいが我慢していると推測されます。乳首の勃起もその推測を補完しています。
中垣がすぐに「はててくれない」ことも重なり、それが苦悶の表情にも見える麻紀子の表情や仕草となっているのではないかと、思われます。

本文にはない細かい情報が得られる、大変すばらしいイラストです。
Scan10130-1.jpg
★著者:安岡旦
★販売元:東京スポーツ新聞社
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峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

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  • 出版社/メーカー: 徳間書店
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峠に棲む鬼「イラスト分析12」・・・後背位4 [峠]

今回もご紹介するのは「峠に棲む鬼」東スポ版です。
本イラストは今年の3月10日に一度、「逝き貌」としてご紹介したのですが、東スポ版における「後背位」ベスト1と思われ、改めてご紹介する次第です。

3月10日では、

④峠に棲む鬼「東スポ版」第28回 「第2章 鬼との対決」
・・・「中垣は麻紀子を奴隷のようにあつかい、尻をかかえあげた」の説明コピーとともに掲載されている「後ろ手に手錠をはめられた素裸の麻紀子が、床に膝立ちで這わされ、犯されている」イラスト。
このイラストは<西村作品イラスト 勝手におすすめベスト3 3月篇>でもご紹介したもので、中垣の凌辱に思わず悲鳴を上げてしまった瞬間を表したと思われるものだ。
正確には「逝き貌」で無いが、個人的には苦痛の表情は逝き貌とも通じるものがあるので、ここでもあえてご紹介した。
それほど、魅力的なイラストである。

と述べさせて頂きました。
改めてご紹介しますと、本イラストは「関東製薬の誘拐組織に拉致監禁された逢魔麻紀子が、鬼無村事件の真相を何処まで掴んだのかを中垣明に尋問されている場面」になります。
そこで麻紀子は組織員である友野に素裸にされ、中垣明に弄ばれてから、後背位で犯されてしまいます。
イラストはその凌辱された瞬間を描いたものです。

麻紀子は素裸で後ろ手に縛られ、床に這わされています。
手が使えないので、ほおを床につけ、膝とで体を支えています。
尻は高くかかげられ、その尻を中垣が抱えて犯しているわけです。
麻紀子は貌をゆがめ、顎をのけぞらせています。目を閉じ、口を開けているので、苦痛の声か、うめき声を発しているものと思われます。
読者の想像力をたかめるためか、中垣はイラストには描かれていません。
拉致された直後のため、この時点ではまだ足枷ははめられていません。

麻紀子は明鏡流杖術の奥義を究めた武芸者であり、普段から体を鍛えているため、脇腹や下腹部など、余計なところに脂肪はありません。
そのこともあり、巨乳ではありますが、必要以上には大きくなく、垂れておらず、お椀型といえる形です。四つん這いになっても、形が整っているほどなので、おそらく腹筋も少しは割れているでしょう。

「はげしい痛みが股間をつらぬいていた。」とあることから、一部の読者は「麻紀子は処女だった」と考えているようです。
賛否両論あるようですが、個人的には「処女ではなかった」と考えています。

①草原に落ちていたライターの持ち主を追いかけての大胆な行動
②拉致監禁されてからの精神的な落ち着き方
③「はげしい痛み」は麻紀子の受け入れ体制無しの強姦だったからではないか(愛撫不足・愛液不足)
④とらえられた真庭の目の前で、中垣の凌辱で絶頂に達したこと
⑤そのあとすぐに真庭にも犯され、それでも快感を得ていたこと
⑥武術で下半身を鍛えていたため、筋肉が締まっており、膣が小さく締まっている(麻紀子が名器だという記述がのちほど出てくる)
⑦全体を通しての男性のあしらい方(接し方)
⑧麻紀子の年齢的なこと(一般論。二十歳半ばという年齢)
⑨麻紀子ほど美しい女性が男性経験がないのは論理的に不自然
⑩西村小説の中で、二十代の美しい女性が処女なのは、ほぼ皆無

等が根拠です。
Scan10027-1.jpg
★著者:安岡旦
★販売元:東京スポーツ新聞社
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峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

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峠に棲む鬼「イラスト分析11」・・・後背位3 [峠]

今回ご紹介するのは「峠に棲む鬼」東スポ版です。
本来であれば、東スポ版に掲載されたすべてのイラストをご紹介したいところなのですが、そうもいきませんので、どれもすばらしい中でも特にこれはお奨めというものをピックアップしてご紹介したいと思います。

本作の中盤における一つのピークは、竹生島での麻紀子救出作戦があげられます。
この作戦は失敗し、真庭は麻紀子を救出することができず、逆にとらえられ、夫婦で倉田たちの奴隷となってしまいます。
麻紀子が素裸で磔刑にされ、竹槍に串刺しされる寸前に処刑は中止され、夫婦揃って倉田たちの前に引き据えられます。
この時点で真庭と麻紀子は揃って素裸にされており、すでに人間扱いではありません。
そして、麻紀子は竹槍で刺し殺される恐怖のあまり、失禁してしまいます。その後、倉田の前に跪き、奴隷になりきることを心から誓うのです。

「麻紀子が磔にされた」イラストを眺めながら、「恐怖に小便が流れ出ていた。」の文章をみると、麻紀子の小便の、地面への落下音が聞こえてくるかのような臨場感があります。
男たちがみている前で失禁したことをもって、西村先生は「麻紀子が屈服し、人間の女であることを放棄した」事を表現したかったのではないかと思います。

排泄行為を他人にみられることは、何にもまして恥ずかしいことです。SMにもそういった行為があります。
主人たちはくつろいでソファーに腰かけ、コーヒーを飲んでいます。
そして談笑し、嗤いながら素裸の麻紀子が失禁した様子を眺めているのです。
寒風の中で、素裸で竹槍に突き刺される恐怖。麻紀子にとり失禁だけですんで幸いだったのは、あまり食事を与えられていなかったからかもしれません。
そして、主人たちはおそらく麻紀子の失禁程度は予想し、談笑していたのではないかと思われます。
つまり、麻紀子が「主人たちの意志によって強制的に排尿させられた」=「人間としての矜恃や誇りを放棄させられた」ことではないかと感じた訳です。

さて、前置きはこのくらいで、今回ご紹介するイラスト2点は、そののちの麻紀子の様子を表したものです(3枚目のイラストは余談にて紹介)。
一枚目は、「第七章 孤島」の第122話で使われているもので、倉田の寝室にいる麻紀子のイラストです。
「麻紀子は素裸だった。
倉田恵治がベッドに腰をかけていた。麻紀子は倉田の股間に入って、倉田の男根を口に含んでいた。
さっきから、そうやって愛撫をさせられていた。」
のところです。

イラストの麻紀子は床に這って尻をこちら側に向けています。
尻のこちら側にいるのが、主人である倉田恵治です。
それまで麻紀子は長い間、倉田の男根を口に含んだり、舐めたり、尻の割れ目や肛門を舐めたりして、懸命に性の奉仕をしていました。
その後、麻紀子は倉田に犯され放心状態になるほど屈服させられるわけですが、命令されたわけでもないのに、性の奉仕の途中で自分から四つん這いになり、凌辱を乞うています。
イラストに描かれている状態はまさにこの「麻紀子が、床に手足をついて這った。」瞬間を表しているものと思われます。

倉田の命令ではなく、麻紀子が自主的に尻を差し出したわけですが、それ以前から
「麻紀子は従順に倉田に仕えていた。倉田が尻を向けると、ためらわず、そこを舐めた。」
とあることから、この時点では麻紀子は「精神的に」倉田に屈服し(上述の竹槍の恐怖で)、性の奴隷になりきっていた「奥深い」イラストであるといえます。
それは、
①男根を入れられた瞬間に声を洩らしていることや、
②「いずれは殺されるのであろうが、それまでは尽くすしかなかった。」と、いまだけでなく「これからも死ぬまでずっと倉田の奴隷として性に尽くすこと」を、犯されながら考えていること。
そして、
③倉田に命令されると、その命令通りに泣きながら絶頂に達していることなどが、その証拠となっています。

倉田が愛撫も何もしてないにもかかわらず、男根を入れられた瞬間に声を洩らすほどですから、麻紀子は口腔性交の最中から相当濡れていたものと思われます。
ちなみに、麻紀子が元々濡れやすい体質なのは、真庭と初めてセックスした場面でも描かれています。

麻紀子は男根を舐めながら倉田の表情を伺い、倉田の征服感を満足させたことを確認したことでしょう。
すでに精神的な奴隷になりきっていた麻紀子ですから、そのことに疑いを挟む余地はありません。
そして倉田の勃起度合いを確認すると、入れてもらいたくて(喜んで)自分から四つん這いになりました。
性交奴隷ですから、ご主人さまの性に奉仕する(最後には入れて頂く)ことだけが存在理由です。
愛撫もないのに濡れ濡れになっていたわけですから、このときの麻紀子の体は押さえようもなく火照っていたと思われます。

それは倉田恵治の
「みているがいい。いまに、君の妻は、うれし泣きするよ」
という、かつてないほどの(不似合いな)自信満々の台詞と、そのすぐあとの
「自信があるのか、倉田は緩慢な責めをつづけた。」
という行為で証明されているわけです。

そして最後に、倉田は麻紀子の膣に射精します。
「倉田の放出したものが、小さな部屋を埋めた。」の場面です。
人妻である麻紀子が夫の前で、他の男の男根をしゃぶらされ、犯される。いかされ、最後には中出しされる。
中に出された瞬間が、麻紀子が「精神」のみならず「肉体」まで征服され、倉田の真の奴隷になった瞬間であり、「倉田に自ら尻を差し出している(無抵抗な)麻紀子」のイラストは、まさにその象徴であるといえるのではないでしょうか。
Scan10121-1.jpg

「自分は奴隷ですらなく家畜である」と、麻紀子自身が考えている記述があります。
実際、大型の家畜には焼き印を捺すことがあります。
本作のスピンオフとも言うべき「妖しの花 乱れにぞ」にも、麻紀子の娘「紀魅」がアマゾネスに乳房に焼き印を捺される記載があります。
その意味では、「倉田が射精した瞬間」が「麻紀子に家畜としての焼き印を捺した」瞬間ともいえるでしょう。

余談ですが、このあとさらに、倉田は真庭におのれの男根を舐めさせています。
精液と愛液(汚物という表現を使っています)を舐めとらせ、清めさせているのです。
その上で、男根を喉まで差し込み、小便を飲ませています。
最後のトドメには、麻紀子の性器に溜まった精液まで、舐めとらせています。
性器の周辺や太股には先ほどの失禁でこびりついたままの小便もあったことでしょうから、汚物という表現からも推測できますが、おそらく相当な悪臭だったと思います。

麻紀子を真の奴隷として支配した倉田ですが、自分の惚れていた女をおのれの妻と宣言した真庭相手には「これでもか」とダメを押している感じです(拳銃で腕を撃たれてもいますしね)。
「喉の奥まで差し込まれて」や「男根は垂れていた。」等の表現から判断すると、倉田の男根はなかなかの尤物ではないかと思われます。
それを自慢するかのように、「おのれの男根で屈服させた奴隷女の夫」である真庭に見せびらかし、虐待の道具として使っているのです。

嫉妬心とともに、倉田のサディストとしての真骨頂がこのダメ押しに現れているのを感じました。
そのときのイラストがこちらになります。
「いった」あとの脱力状態の麻紀子を表しており、「絶望感」、「無力感」、「屈服」が非常によくわかる渾身のイラストです。
Scan10125-1.jpg

さて、もう一枚ご紹介する後背位イラストが「後背位で倉田に犯されている麻紀子」です。
本イラストは「第七章 孤島」の第123話で使われているものです。
イラストでは裸の倉田が読者に背を向け、わずかに下を向いています。
そしてその視線の先にいるのが麻紀子です。
麻紀子は素裸で倉田の前に這っており、倉田に向けられた尻が高く掲げられています。

実際、123話は「倉田と新納が言い争っている」場面なのですが、ここでは122話の余韻が後を引いているかのように、倉田に後背位で犯される麻紀子」のイラストとなっています。
倉田は新納と口論になるのですが、彼の脳裏にはさっきまで弄んでいた麻紀子の裸身が走馬燈のようによぎっていたのではないでしょうか。

倉田は麻紀子に惚れていたわけですし、正式に入籍したわけではないにも関わらず麻紀子と夫婦を名乗っている真庭の前で麻紀子を犯し、おのれの男根で泣き声を出させ、いかせて、さんざんに屈服させたわけですから、サディストである倉田がそのときの余韻に浸り、思い出していても何ら不思議ではありません。

この3点の入魂のイラストを見ると、「西村・安岡」両先生にもこの場面が本作のピークの一つだと考えられたのではないかと、個人的には考える次第です。
Scan10122-1.jpg
★著者:安岡旦
★販売元:東京スポーツ新聞社
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★この画像は、純粋に作品の紹介を目的として、引用しています。
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峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

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峠に棲む鬼「イラスト分析10」・・・後背位2 [峠]

今回ご紹介するのは「峠に棲む鬼」東スポ版です。
西村先生が「峠に棲む鬼」を東京スポーツ紙に連載していたのは昭和52年5月4日(水)から昭和53年1月29日(日)までの計232回になります。
イラストはご存じ、安岡旦先生。
西村先生がセックスの体位で基本と考えるのが「後背位」ですが、今回より数回にわたり、峠に棲む鬼で使用された後背位イラストをご紹介をしたいと思います。

まず、はじめは「第2章鬼との対決」34話になります。
中垣明率いる「誘拐組織」にとらえられた逢魔麻紀子救出を試みた真庭が、逆にとらえられ、誘拐組織のアジトに連行された場面です。
そこで麻紀子はすでに、中垣以下、数人の男に凌辱されていたのでした。
男たちは交替で、麻紀子を犯します。

「男たちは一様に麻紀子の体をなで回して感触を愉しみ、そのつぎはさまざまな姿体をとらせて、愉しんだ。性交までには時間をかけた。あらゆる交わりかたをした。口腔性交を命じる者もあれば、肛門性交を命じる者もあった。前から、後ろから、自在に突き通した。」
との記載にもあるとおり、麻紀子は「穴という穴」を男たちに犯されていたのでした。
そして、真庭が連れ込まれても男たちは麻紀子への凌辱をやめません。逆に、真庭の目の前で麻紀子は後背位で犯され、男がはてるまでをみせつけられます。
イラストはそのときの場面です。

麻紀子はそのときは全裸なのですが、イラストは上半身を描いています。
布団に転がされた麻紀子が布団に半身になって貌をのけぞらせています。
乳房が出ていることでも、後ろ手に縛られているのがわかります。
乳房は大きいのですが、体を鍛えていることもあり、垂れておらず、美しいお椀型をしています。
乳房、乳首、乳輪と非常にバランスが取れて美しく、どれも個人的に非常に好きなタイプです(笑)。
のけぞらせた喉の右側に貌があり(麻紀子は頭を右に、足を左にして、布団に寝かせられている)、長い黒髪が貌の下でグシャグシャになっている様子がわかります。
このとき、麻紀子は口を開けています。

これは後にわかるのですが、麻紀子は非常に我慢強い女です。
西独に拉致され、素裸で鞭打たれた際も、悲鳴を上げませんでした。
このようなケースで口を開ける場合、声を出しているか、荒い呼吸をしているか、いずれかが該当すると思われますが、下記に記述した理由により、このイラストは「真庭の目の前で犯されている麻紀子」を描いたものでは無いと考えられます。

それは真庭の目の前の麻紀子は「仰向けで男に愛撫されている」状態だからです。
その記載は34話の2カ所に出てきます。
推測するにこのイラストは、麻紀子の回想に出てくる「数時間前の麻紀子」を描いたものではないでしょうか。
そのとき麻紀子は肛門性交をされています。
このときの麻紀子はまだ男たちの凌辱に目覚めていない段階ですし、「感じて声を出しているのではない」と思われます。

鞭で殴打されても声を出さないほど我慢強い麻紀子が思わず声を放ってしまうことがあるとすれば、それは(おそらく初めての)肛門性交による激痛ではないでしょうか。
その根拠に、麻紀子は体をねじるような仕草で描かれており、肛門性交の激痛から思わず体をねじり、声を出してしまった場面と考えられそうです。

本文中でも、
「麻紀子は心を閉じていた。心を閉じると、肛門を犯されるときの仰天するような激痛さえも、わずかだが痛みを和らげることができた。歯を喰いしばって、無になろうと心を集中させていた。」
と記載されています。
翌日の35話で、麻紀子が後背位で犯される場面がありますが、その場面には別のイラストが用意されていますので、スポーツ紙の一話完結を考えるに、この場面はまさにこれといえそうです。
安岡先生のイラスト、最高です。
Scan10033-1.jpg
★著者:安岡旦
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峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

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