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峠に棲む鬼「イラスト分析17」・・・正常位2 [峠]

今回ご紹介する「峠に棲む鬼」東スポ版は、「第六章 虜囚」の105話のイラストになります。
これは
「関東製薬の秘密組織に拉致監禁された麻紀子が、脱走を図るものの失敗し、中垣に犯され、薬で眠らされる。
目覚めると、そこには社長の倉田恵治がおり、実は倉田が鬼無村事件の黒幕だったということがわかり、麻紀子はその場で犯される」という場面のイラストです。

イラストでは、素裸でベッドに寝ている麻紀子の上に素裸の倉田がのしかかり、話しかけています。
麻紀子の視線は倉田ではなく、宙を眺めており、倉田を見るのを避けているようにも見受けられます。
鼻筋がきれいに整った麻紀子の美貌と、豊かで美しい乳房がはっきりわかる、とても貴重な一枚です。

麻紀子はベッドに入った。倉田が裸になって入ってきた。倉田は麻紀子の太腿を両脚でからめとった。掌が乳房を握った。それだけで、呼吸が荒くなっていた。惚れて惚れぬいた女を、これからはどんなにでも弄べるのだと思う昂ぶりがあるようだった。
麻紀子は悪寒を溜めていた。
「提案があるのだがね」
ゆっくり、乳房を揉みはじめた。

の場面が本イラストです。

この場面で、倉田は麻紀子の貌を見ながら、麻紀子を弄んでいます。
それに対して、麻紀子は思いっきり視線をそらせて、倉田を心底から嫌がっているのがありありとわかります。
しかし、この時の麻紀子はすでに「大きい男根」が大好きな奴隷女になっています。
そして、それを自覚しています。
中垣同様、この倉田にも平手での折檻を受けた麻紀子は、「倉田をご主人さまだと思う」モードのスイッチが入り始めたのが、この頃なのです。
従って、倉田の愛情籠もった愛撫もあり、このあと最後にはいつも通り「いかされた」ものと思われます。
それは、竹生島で、奴隷の坂本に犯された際、

「ああ、わたし、いいわ」
自然に声が出た。主人たちに較べるとどれほどかやさしい責めだった。

と、やさしい愛撫や責めには、「身」も「心」も奴隷となった麻紀子には耐えられないからです。
そしてこの際に、麻紀子を征服したことで、倉田のつぎなる目的が変わったのでしょう。

倉田やその他の主人たちは、麻紀子の性器そのものよりも、麻紀子の精神を破壊することに興味をおいていた。

の一文にもあるとおり、以降の倉田は「麻紀子をセックスで苛め抜くことで、精神を破壊しようとする」ようになるのです。
Scan10103-1.jpg

さて、ここで倉田が麻紀子にどれほど惚れ抜いていたのか、如実にわかるイラストがあります。
それは「峠に棲む鬼」東スポ版「第一章 消えた村」の15話で使われています。
それは、鬼無村事件が起きた現場を、麻紀子を心配した倉田恵治がヘリで訪れる場面のイラストで、非常に有名であり、ご存じの方も多いと思われます。

「ありがとう。それで、ここまできた甲斐があった。わたしは……」
倉田は語尾を濁した。
そこから先の倉田のことばはわかっていた。視線が麻紀子を裸にしていた。麻紀子には男の渇望のはげしさはわからない。ただ、この倉田の前に裸身を横たえることはないであろうと、それだけがわかっていた。

の場面です。
イラストの麻紀子は素裸で、正座しています。
その背景には、倉田の顔のアップがあり、両目が粘い視線で麻紀子を見ています。
麻紀子は右手で乳房を、左手で股間を隠そうとしており、正座をしているのは尻を極力見られないためもあるでしょうし、「狼に差し出された無力な餌ウサギ」が体を硬くして蹲っている様子を表したモノともいえます。

どれほど倉田が麻紀子に惚れていたのか(麻紀子をいつも肉欲の視線で見ていた)が明確にわかる、非常に象徴的な内容となっています。
Scan10014-1.jpg

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈上〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

峠に棲む鬼〈下〉 (1978年) (西村寿行選集)

  • 作者: 西村 寿行
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1978/03
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